好きになんかなるハズ無い!!
ああ………そうだ。


「“運命の人とステキな恋をしたい”って、言ったんだ………私」


あの頃の私は男嫌いなんかじゃなく、純粋にお父様とお母様みたいな夫婦になれたらいいなと思ってた。


“政略結婚”の存在も、小学生になったら男嫌いになる事も知らなかった私は、目キラキラさせて言ったんだ。


「運命の人とステキな恋をしたいなんて、今の私には無理難題だわ………」


星空に向けていた視線を、屋上の床に落とした。


洋夢・慎之介・利晴は大分平気になったけど、それ以外は近寄れない。


こんなんで恋はムリだと、あきらめていた。
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