赤い狼 四
「フガガガガーガガガガッガ!(のんきにピースしやがって!)」
「ガガンガガガンガガ!(あんたが悪いんでしょ!)」
「ガンガガ!(何だと!)」
「フガフガ!(やんのか!)」
「ガガ、ガガンガ!(ブス、上等だ!)」
「……ガガガガうるせぇから取り敢えず行くぞ。」
「馬鹿二人がうるせぇよなー。」
「奏!稚春は馬鹿じゃねぇ!可愛いんだ!」
「変わった趣味のネジ外れは黙ってなよ。」
「ほらほら稚春、行くよ。」
銀と睨み合っていると棗が優しく私の肩を掴んで、隼人と奏の後をついていくように誘導してくる。
一体どこに行こうとしてるのかな。
場所を聞こうと口を開いたけど棗にまだ口を塞がれていた事を思い出して、薄く開いた口を閉じた。
もう暴れないんだから解放してくれればいいのに。
そんな思いをチラリと向けた視線と一緒に棗に送ると、棗が私の耳元で「離したくない感触だからねー。」と言い訳みたいな事を言い出した。
とたんに顔が熱くなる。
きっと、今の私の顔は真っ赤に違いない。