おもちゃ箱。
金髪の少年と黒髪の少年



―保健室―




「あっちゃー、酷い怪我だね!ここ座って!」


「はっはい」



河野結衣達が立ち去った後、
あたしは2人に保健室に運んで貰った。




無口なのかまだ一言も三津木くんとは
話していない。
さっきから楢橋くんが優しく声をかけてくれている。




放課後だからか保健室の先生はもう居なく、
代わりに楢橋くんが手当をしてくれてる。



「あっあの、楢橋くん三津木くん…。」

「ん?」


「助けてくれて…ありがとうございます…。」

「大丈夫だよ。あと、もう河野さん達、
"山草"さんにあんな酷いこと
二度としないと思うよ。」




山草…?



「山草って…?」


なんで楢橋くん、あたしのこと
山草って呼んでるんだろう…


「あ、やべー。ごめん、"山草"ってのは
峯岸芹菜って漢字から取ったの。
峯岸は山かんむりじゃん?
芹菜は草かんむりだし♪
合わせて山草さんみたいな!」



「ぷっ。楢橋くん…変わった人だね」




思わず笑っちゃった。





「確かに、ネーミングセンスゼロだよな」

「んだとぉ。瞬まで!!」




うわぁ初めて三津木くんが話した所みた~






2人が助けてくれたおかげで元気出てきたかも…。







< 4 / 5 >

この作品をシェア

pagetop