おもちゃ箱。
金髪の少年と黒髪の少年
―保健室―
「あっちゃー、酷い怪我だね!ここ座って!」
「はっはい」
河野結衣達が立ち去った後、
あたしは2人に保健室に運んで貰った。
無口なのかまだ一言も三津木くんとは
話していない。
さっきから楢橋くんが優しく声をかけてくれている。
放課後だからか保健室の先生はもう居なく、
代わりに楢橋くんが手当をしてくれてる。
「あっあの、楢橋くん三津木くん…。」
「ん?」
「助けてくれて…ありがとうございます…。」
「大丈夫だよ。あと、もう河野さん達、
"山草"さんにあんな酷いこと
二度としないと思うよ。」
山草…?
「山草って…?」
なんで楢橋くん、あたしのこと
山草って呼んでるんだろう…
「あ、やべー。ごめん、"山草"ってのは
峯岸芹菜って漢字から取ったの。
峯岸は山かんむりじゃん?
芹菜は草かんむりだし♪
合わせて山草さんみたいな!」
「ぷっ。楢橋くん…変わった人だね」
思わず笑っちゃった。
「確かに、ネーミングセンスゼロだよな」
「んだとぉ。瞬まで!!」
うわぁ初めて三津木くんが話した所みた~
2人が助けてくれたおかげで元気出てきたかも…。