貴方の愛に捕らわれて
「俺の事、嫌いか?」
悲しみに揺らめく切れ長の瞳に覗き込まれる。
『…っい、いいえ』
猛さんに至近距離で瞳を覗き込まれ、焦った私は返事につまる。
「なら、俺の事が怖いか?」
そう言った猛さんの瞳は、先ほどよりも暗く冷たい。
『いいえ』
暗い瞳をした猛さんに、今度は即答で否定する。
猛さん以外の男の人は、側に寄られるだけで緊張するし、不意に触られたりしたら、体が震えてしまう。
けど、猛さんだけは何故か大丈夫なんだ。だから怖いなんてこと全然ない。
「なら、誰か好きなヤツでもいるのか?」
眉間にシワを寄せ、不機嫌になる猛さん。
『い、いません』
私の答えを聞くと、不機嫌顔を一変させて、何故か満足げに微笑む。