貴方の愛に捕らわれて
 

誰それの羽振りが急に良くなっただとか、誰と誰が合っていたといった噂話から、店長の裏金工作、ライバル会社の役員のスキャンダルと、存外役に立つネタを持ってる事がある。



まあそんな情報収集は、専ら龍二達に任せていてるのだが、俺が自分の席に超軽量女を侍らすのには、訳がある。



今も俺の腕に豊満な胸を擦り付けながら、どっから出してんだか甘えた鼻声で、ペラペラと喋り続けている軽量女。



「そのネイル可愛いね。どこでやってもらってるの?」



向かいの席から、俺の一番気になっている質問を龍二が投げかければ、



「ええ~可愛いですぅ?これはねぇ最近、駅ビルにできたアリスっていうサロンなのぉ」



「へえ~。レナちゃんが通うくらいだから、やっぱり若い子に人気なの?」



「そうなのぉ。超人気でぇ、なかなか予約が取れないのぉ」



「レナちゃん普段はどんなブランドを着てるの?」



「キャー、上杉さんプレゼントしてくれるのぉ~」



 

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