貴方の愛に捕らわれて

意識した途端に、バクバクと暴れ出す私の心臓。



あまりにも激しく打つ鼓動が、今にも猛さんに聞こえてしまいそうで、猛さんの腕の中から逃れようともじもじと身をよじる。




すると頭上から少しかすれた低い声がした。





「頼む…。俺のこと………拒むな…」




いつもは私を安心させてくれる大好きな低い声。



それが苦しそうに呟く。



私は猛さんの腕の中で、ただ無言でコクンと頷いた。




私が頷くと猛さんは腕を緩めてくれ、やっと体が自由になった。



温かな腕の中から抜け出すと、すごく寂しいと思う自分に戸惑う。




どうして…?



猛さんに抱きしめられると、恥ずかしくて心臓がバクバクして、倒れそうなほどクラクラする。



けど、それ以上に安心出来るっていうか、すっごく満たされたような幸せ?な感じに浸れる。





暴れる心臓を何とか落ち着かせ食事をしたが、この日は味はおろか、なにを食べたのかさえ覚えていなかった。



 
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