記憶の桜 -花空残夢-
私は土方さんを起こさないように腕から抜け出すと、服を羽織り、外に出た。
外は凍てつくように寒く、私はそのあまりの寒さに身震いした。
ふと、空を見上げた。
空には満天の星空が広がっている。
「もう新選組の…、武士の時代は来ないのかな…?」
そう思うと、涙が出て来た。
土方さんが…、新選組が信じていた時代はもう二度と来ない…。
そして、私達は散って行く…。
まるで、儚く散る桜のように――。
私は膝をつき、声を殺して冬空の下、1人泣いた。