彼の瞳に捕まりました!


『人の恋愛にどうこう言う気はないわよ』

前に誰かが言った様な言葉を投げやりに言ったかと思うと、マサル君は息を大きく吐いた。

『だけどね、仕事しにきてんだかどうだか分からなくなるのは良くないわよ。その場にいたスタッフやらモデルさんに迷惑かけただけなら、こっちだって文句の1つでも言えば収まったかもしれないけどさぁ。何を考えてたんだか、借りてきた洋服にコーヒーぶちまけちゃってね……』

機関銃のように話すマサル君の言葉に、心臓が大きく跳ねる。

洋服にコーヒーかけた?

これから他の出版社やテレビ局に貸し出すかもしれないアパレルメーカーにとっては大切な大切な宣伝材料を汚したの?

未だ、木村さんのお説教の続くサトコちゃんに視線を移す。
項垂れてはいるけれど、なんとなく唇がとがっているようにも見えなくもない。

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