彼の瞳に捕まりました!


「写真、間違ってるんだよね」

「え?」

あり得ない間違いに、思わずファイルを開いて中を確かめる。

編集長が担当しているジュエリーの企画。
写真もジュエリーの写真のはずなのに、そこにあるのは全く違う写真だった。

「なんで?」

「私が聞きたいわよ。全く……
ここで見つけたから良いものの、気がつかなかったら大変だったわよ」

「そうですよね」

「そうですよね。じゃないっーの。あんた達二人揃いも揃って、仕事に集中出来ないんなら辞めちまえ。
問題児は一人でじゅうぶんだよ」

怒り心頭の編集長に頭を下げて、そくささと逃げ出す。
入り口脇にあるホワイトボードで高瀬の居場所を確認すると、エレベーターホールへと急いだ。




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