彼の瞳に捕まりました!
「親父がカメラマンだった。
だから、自分も当然なるものだって小さい時からずっと思ってた」
「今の出版社のカメラマンで満足?」
「……ナホ?」
「もっと、世界中のいろんな所を撮影したいとか、思ってみたりしないの?」
「……急にどうした?」
次々に質問する私がおかしいと思ったのだろう。
彼は私に一歩近づくと、不思議そうな顔で私の顔を覗き込んだ。
「……大沢さんに、会った」
「は?」
「三日前、大沢さんに会ったの……」
「大沢って……大沢憧?」
高瀬の声音が変わった。
不思議そうに私を見つめていた視線は、険しいものになり、私の肩に置かれた掌は、肩から滑り落ち固く握られていた。