彼の瞳に捕まりました!


「な、なんでもいい……」

全神経が掌に集中したみたいに、ドクドク音をたてているように感じる。
振り払おうと思えば振り払えるのに、それが出来ない。

高瀬は私の答えに、少し考えこんだかと思うと、私をまっすぐに見つめて、

「途中でなんか買って、帰るか?」

「帰る?」

「俺の部屋。どう?」

高瀬の部屋……

その提案に、彼の顔をじっと見つめた。

お店に行くと、自分の気持ちを伝えられないかもしれない。
だったら……
他に邪魔が入ることがない高瀬の部屋が一番いいのかもしれない。

「い、いいよ」

「じゃ、決まりな」

黙って頷くいた私に、満足気な顔を見せた高瀬は、エレベーターの扉の方に向き直った。


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