彼の瞳に捕まりました!
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「はああぁ……」
ため息が漏れる。
あのあと、社長は何食わぬ顔で私の持って行った見本を見つめると、訂正箇所を数個指摘した。
その中には、私自身が納得のいっていない場所も当然のように含まれていた。
高瀬の撮った写真については、感嘆の息を漏らしただけで、これといった修正はなく、余計に気持ちがざわざわとした。
こんなんじゃいけない。
これじゃダメだ。
そんな気持ちを抱えたまま社に戻った。
自分のデスクの上に乱暴に荷物を置く。
そして、今入ったばかりの部屋を出て、真っ直ぐに廊下の端を目指す。
「給湯室」と貼られた小さな部屋。
中に置いてある自動販売機の前で、もう一度ため息を吐き出した。
なんだか、疲れた―――
そんな感情ばかりが湧き出て、そのまましゃがみ込んでしまった。