ヴァンパイアヒューマン−桜−


『サ、サラ!?いきなりどうしたんだい?』


ウィルはサラのその突然の言葉に驚いた。


『あたしはヴァンパイア。あたしはヴァンパイアだから、人々はそんなあたしに脅え怖がり、そしてあたしを化け物扱いする。中にはそんなあたしの命を狙う者さえいて…だから…だから、ヒューマンであるウィルとはもうこれ以上、一緒にいるこてはできない…。元々あたしたちは住む世界が違うから…だから…』


サラは唇を噛み締め悔しそうに言った。


『どうして?ヴァンパイアだろうが、ヒューマンだろうが、そんなの関係ないよ。同じこの世界に生まれ落ちた生命じゃないか!!俺は…俺はヴァンパイアであってもサラが…サラが好きなんだ!!』


ウィルはそう言って、サラをギュッと抱きしめた。



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