ヴァンパイアヒューマン−桜−
『おいっ!!大丈夫か!?』
ラッセルは倒れた兵士に駆け寄り、倒れた兵士の上半身を起こし安否を確認した。
『はい…何とか…。しかし、奴ら…数が多すぎです…』
兵士はグッタリしながら、かすれ声で告げた。
安否を確認しているラッセルの背後から、一人の目を光らせたゾンビが大きな岩を振りかぶって、ラッセルの頭に目掛けた。
『危ないっ!!』
危険に気付いたハートが、ゾンビに目掛けてヌンチャクを振りかぶった。
ハートのヌンチャクはゾンビの頭に勢いよく当たり、ゾンビはその場で気絶し倒れた。
倒れたゾンビによって、ラッセルは状況に気付いた。
『ハート、すまない。助かった』
ラッセルがそう言うと、ハートは誇らしげな笑みを浮かべた。