ヴァンパイアヒューマン−桜−


するとそんなサラの姿を見たウィルは、そっとサラを後ろから抱きしめた。


『幸せが壊れるもんか…。俺は絶対サラから離れたりはしないから…だから絶対幸せが壊れたりなんてしないから…』


ウィルはそう言って、優しくサラに口づけをした。


そんな幸せそうな二人の周りを、色とりどりの蝶々たちが二人の幸せを願うかのようにヒラヒラと飛び回った。


そんな二人を、空に輝く太陽が優しく見つめた。


しかし、そんな二人のひと時の幸せを壊すかのように、二人の耳に悲鳴が聞こえてきた。


『な、何だ?』


ウィルは辺りを見回した。


『血…血のにおい…』


サラは突然立ち上がり、ウィルを置いて走り出した。




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