ヴァンパイアヒューマン−桜−


『あ、おい!!サラ!!』


ウィルはそんなサラを追いかけた。


しかし、途中でウィルはサラを見失ってしまった。





『ヒャハハハハ、お前たちグラバドールの人間か?』


グラバドールへと続く一本道で、3人のイカれた盗賊達がメイドの格好をした女性と小さな幼い少女の前に立ちはだかっていた。


3人の盗賊のうちの一人の手には、血のついたナイフが握られていた。


『ミーナ様、私の後ろに隠れて下さい』


ナイフで斬られ、血が垂れ流れている左腕を右手で抑えながら、メイドは小さな幼い少女ミーナを、自らの背後にかくまった。


『ミーナ様だぁ?』


盗賊の一人が、メイドの後ろに隠れているミーナに目をやった。



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