仇恋アベンジャー




男はバカにしたように笑った。

「お前、初めてなんだ?」

私が頷くと、ほんの少しだけ手加減したような気がした。

気がしただけで、実際はどうかわからない。

なぜなら本当に初めてだったからだ。

少しくらい、「痛くない?」とか「大丈夫?」とか、労いの言葉をかけられないのか。



初体験がこんな男になるくらいなら、もっと早く済ませておくんだった。



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