ラブラボ! ~恋は華麗な復讐ゲーム~
「私はね、何も自分のプライドのために意地を張ってるわけじゃないの。これから先の未来に出会う人と、ちゃんと恋愛できるようにしたいだけなの。そのためには、この辛く悲しい出来事を、できるだけ明るくポジティブな経験に変えたいの。そのためには、どうしても舞花の力が必要なのよ!」



それは、切実な懇願のようでもあり、詭弁のようでもあって、私は思わず口に出してしまった。



「だったら、なおのこと自分でやった方が達成感があると思うけど」



そこまでちゃんとした理由があってのことなら、少なくとも私は、誰かに代わりにやって欲しいと思わない。



でも、雪美の言い分は、私の理解を軽々と超えていく。



「私だって、できれば自分で仕返ししたいわ。彼の股間を蹴り上げて、自慢の顔を苦痛に歪めさせてやりたいのは山々なのよ。でも、そんなのありきたりじゃない? 遊ばれて捨てられた女が、悔し紛れにヒステリー起こしてるだけって思われるじゃない?」



思われるも何も、そういうことでしょ?



私は、あきれる気持ちを隠そうともせず、そう答えた。



「ひどい……! 舞花って、頭はいいのに、情緒というか、人の気持ちというか、傷ついて悲しんでる私を少しは慰めようっていう考えはないのね!?」



「そんなことないわよ。できれば、早く立ち直って欲しいって思ってるわよ」



「嘘よ! 舞花にそんな普通の女の子が思うようなこと、思いつくはずがないわ!」



うわ、すごい言われよう。



時々思うけど、雪美って、私のことを一体なんだと思ってるんだろう。



この、自分の気持ちは大切だけど、他人の気持ちはおかまいなしという性格が、同性の友達を遠ざけている原因だっていうことに、そろそろ気づいてほしいなぁ。



でも、私はすぐに反論するのをあきらめる。


だって、雪美ってば、可愛くて可憐な姿とは裏腹に、実は執念深くて根暗だったりするから、後で何倍にもなって返ってくるのは目に見えてるんだもの。


そんなの面倒だし、何より傷つくのよっ!
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