Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~




「上 行くぞ」

「えっ?」

「上にバーラウンジがある」

少しくらい飲んでもいいだろ。

腕を掴んで、エレベーターへ

バーラウンジで、窓際の席に案内されて

「わ~綺麗ですね」

夜景に見とれてる。

俺はスコッチ

コイツにはジンフィズを。

どれぐらい飲めるのか分からないし、あまり酒にも詳しくはないようだ。

「飲み過ぎるなよ。口当たりはいいけど強いからな」

「はい」

俺から目をそらすことはなくなったが…あまり話しはしない。

俺は、ただコイツの顔を見てるだけで満たされる。

コイツは恥ずかしいらしく赤くなってるが。

「フッ お前はすぐ赤くなるな」

「すみません」

「別に悪いことじゃないさ。謝ることはない」

「はぁ」

暫くして

「社長」

「ん?」

スコッチのお代わりを。

「あの、おくつろぎのところ悪いんですが、そろそろ行きませんと遅くなります」

「行くって何処へ?」

「えっ?いや、家に帰りませんと」

「お前 なに言ってだ?」

「はい?」

「今日は此処に泊まる」

「だ、誰がですか?」

「俺とお前」

「えっぇぇぇぇ」

「馬鹿!声がでかい」

コイツは驚いて、奇声を上げてる。

煩いし。

「此処に泊まるから、酒飲んでんじゃねぇか」

「……」

「さっき言ったろう」

「さ、さっきって…車は大丈夫だっておっしゃっただけです。泊まるなんて」

「車を預けて、明日わざわざ電車乗って取りに来るって考えてたのか、お前は」

「……」

「そんなめんどくさいこと誰がするか」

「はぁ、そうですね」

って納得してるし。

素直って言うか何て言うか。



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