Apasionado!~俺様社長様の甘い誘惑~



「も、もう一つ質問しても」

「質問が好きな奴だな」

「……」

「飯に誘って何で誘ったなんて聞かれたことないぞ」

「じ、じゃあ聞かない人を誘ってあげて下さい」

誰も誘ってくれなんて言ってないわよ。

「誰か他じゃなく、お前を誘ってんの」

「社長!」

「今度は何だ?」

「夕べ何か変な物召し上がられましたか?」

「…変な物って何だ?」

「へっ、た、例えば 笑い茸とか…」

「……」

「じゃあ、腐った物とか」

声が小さくなっていく。

自分でも言ってておかしいと思うもん。

「お前…頭は大丈夫か?…昨日はラーメンだ」

「ラーメン?社長がラーメンですか?」

「悪いか?」

「いえ、あ、」

「何だ?」

「ラーメンっていっても、フカヒレラーメンとかの高級ラーメンですか?うん、そうですよね」

きっと高級中華料理店だわね。

「何、自己納得してる。昨日は家でカップラーメンだ」

へっ?

「カ、カップラーメンですか?」

「あぁ、めんどくさいからある物食った」

「家でそんな物ばかり食べてるんですか?」

意外な話し。

「だったら嫁に来て飯作れ」

「…!やっぱり身の回りの世話する為の結婚ですか?」

やっぱりお手伝いさんの代わりじゃない!

「いちいち煩い奴だな。嫌なら手伝いやとえばいい」

「そ、そういうことではありません」

「お前、家事は出来るのか?」

「大学から独り暮らしですから普通には」

「普通に出来たらそれでいい」

「はぁ」

って、違うじゃない。

肝心の事を聞き出す前に、レストランに着いた。


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