好きとごめんのその先に
「ゆりちゃん!あれに乗ろう!!」
くいくいとわたしの腕を引っ張って、正面の乗り物を指差す奏多。
「えっ…」
思わず全身が強ばった。
…なんていう高さと角度…
乗っている人の悲鳴が、よく響き渡っている。
「……やだ」
ジェットコースターなんて乗りたくない。
「えー…」
「わたしが絶叫系ダメなの知ってるでしょ…」
「そうだけど…」
途端に落ち込む奏多。
眉尻の下がったその表情は、本当に残念そう。
「…俺と一緒でもダメなの?」
「……無理」
そういう問題じゃないもん。