好きとごめんのその先に
「これだって、俺好みの甘いやつだもんね」
今度は奏多が自慢気。
「あぁ、お子様仕様ってことか?」
そう言って嘲笑う忠見さんは、ぱくっと1粒、奏多のチョコを口の中へ。
「あっ、おい!泥棒!」
一瞬の隙をつかれ、悔しい表情の奏多。
仕返しにと、素早く今度は忠見さんのを1粒取った。
「それお酒入りだよ。食べない方がいいよ」
さすがにこれは、と、奏多を制した。
「大丈夫だよ」
もちろん、きいてはくれない。
「盗られっぱなしでいられないよ。食べ物の恨みは怖いんだぞ。
それに、特別ってのが気に食わない」
……そうですか。
特別とか、そんなつもりはないんだけどな…