好きとごめんのその先に


奏多が出て行って数十分。



玄関の開く音がしたかと思えば、奏多が階段を上ってきた。



「おかえり」


「…ただいま」



部屋に入るなり、どかっと床に座る奏多。



「どうしたの…?何かあった?」



何か様子が変。



さっきのような明るい表情は消え、どこか遠い目をしている。




「…何かってわけじゃないんだけど…」



わたしの質問に、ぽつりと、どこか言いにくそうに口を開く。



ちらっと一瞬わたしを見たあと、すぐに目をそらされてしまった。




「隠すつもりじゃないけど、…ゆりちゃん嫌がるかな…って…」


「なに…?」



そんな言い方をされたら、余計に気になってしまう。



「言って」とお願いして、次の言葉を待った。
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