好きとごめんのその先に
そっと、顔を上げた。
降り注ぐ日差しに照らされる2人は、微笑みながらわたしを見てくれている。
「ありがとう。大好きです。奏多も、誠斗さんも」
そう言って、わたしもふふっと笑った。
「俺もって、そんなこと言ってるとどうなっても知らないぞ」
「ちょっと待って、まだ諦めてないわけ?もう俺の奥さんなんだけど」
「旦那が頼りないと思えばいつでもどうぞってことだ」
「何それ。ていうかいい加減に相手見つけて結婚しろよおっさん」
「うるせ。俺の勝手だろ」
なんて、こんな喧嘩を聞いているのも、もう全く苦じゃない。
結局は相性いいんだよ、わたしたち。