隣の浬世也くん〜その時彼は何を思ったか〜
ただ一瞬
唇が触れただけなのに
俺の気持ちが今まで経験したこともないぐらい高揚していた
バカみたいだ
今まで散々それ以上の行為を繰り返してきたくせに
たかがキスぐらいで
少し触れただけのキスで
俺は初めてキスをした少年みたいに自分の顔に熱が集まって行くのを感じた
それから
勉強会を開いて菜々子が眠るたび
俺は菜々子の唇に触れるだけのキスをした
菜々子の
ファーストキスも
セカンドも
その次だって
全て俺が奪ってしまった