びたーちょこれーと。






「誰か好きになったことあんのかよ」

「あるよ。その人は俺の友達と付き合って、別れた
そのあとを奪おうとは思えなくて諦めようとしてるよ

でも、諦められない」



長月は振り返って未琴ちゃんの手を掴んだ。



「俺だって水無月が好きだ

何度奪いたいと思ったことか…
でも、水無月に嫌がることはしたくなかった
水無月には、師走と幸せになってほしかったから」


長月は真面目な顔をして、渡井に向かって言った。



「長月…うち…」

未琴ちゃんが真っ青な顔をしている。


「お前は俺の気持ちを踏みにじるようなことはしてねぇよ」


長月は未琴ちゃんの気持ちを汲み取った。






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