僕らが今いる今日は
「悪い、悪い。

スタンドから二人を呼びに行っていたら遅くなっちまった」


「おめでとう、相澤くん」


桐島の言葉と同時に迫ってくる女の子に思わず反射的にのけ反ってしまったが、それでも女の子は構わないとばかりに迫ってきた。


「あ、ありがとうございます」


正直、女の子は苦手で、こういう迫ってくるタイプの女の子は大の苦手だ。


肘で桐島の腕を小突き、目で必死に訴えた。


「おいおい、走が戸惑っているって。

こいつ、こう見えて女の子と話すの慣れていないんだから」


そう言うと、少しだけ距離を取ってくれた女の子の顔は見覚えがあるような無いようなというくらいで、もちろん名前など分からない。

その女の子とは正反対に、全く笑ってもなく、こちらに近づこうともしない女の子なら名前は分かるのだが・・・


「この子、俺と同じクラスで木原望な」


「よろしく」


そう言うと、女の子はまたしても接近してきた。


「よろしくお願いします」


「そして、もう一人は・・・

もう、知っているよな」


「・・・」


それでも、もう一人の女の子は口を開かない。



何でだよ



あのときもそうだけど、何でそうやって不機嫌そうなんだよ、ヒラオカマコト。
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