華麗なる偽装結婚
「なっ…!私は別に…」
女性は勢いを途端に失い私から目を逸らした。
私はそんな彼女にさらに顔を近付け、低い声で言う。
「どうぞ。
佐倉社長はこのドアの向こうの執務室におられます。
佐倉社長が日々世の中にどれほどの影響をお与えしているのかはきちんとお伝え致しました。
私共にはあなたの行動をこれ以上止める権利はございませんわ。
これまで数多くの社長の女性のご友人にお会いして参りましたがあなたほどの情熱的な方は初めてでございます。
……あなたは、きっと今までの方々とは違って社長にとって特別な方なのね。
だから…きっと、彼もそんなあなたの奔放な振る舞いをお許しになるでしょう。
佐倉怜を怒らせる事など決して無く、無事にお話を済ませられる事でしょう…!」