華麗なる偽装結婚

「し、社長…!
……じゃあ、私は受付に戻ります!」

恵子ちゃんが逃げる様にこの場を離れる。


「………」

振り返って見ると社長室のドアが開いていて彼が戸口に立って私を見ている。

ドアの開く音もせずに開いている、と言う事は初めから閉まり切っていなかったんだわ。


「ずっと聞いていらしたんですか」

「うん。だって聞こえたから」

「あの、すみません。
社長の大切な『特別』なお友達との縁を切ってしまいました。
しかしあのご様子からすると修復は簡単に出来ると思いますが」



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