華麗なる偽装結婚


この三時間ほどの間に起こった信じられない出来事の数々が頭の中で駆け巡る。


これまで自分のしてきた事は果たして間違いだったのだろうか。


佐倉 怜に心惹かれ、それを悟られないよう必死で隠し通してきた。
いつでもただ、ロボットか人形であるかのように日々淡々と与えられた任務をこなしてきた。


そんな私に彼はプロポーズをした。


――『君は俺の趣味じゃないから』

『三ヶ月後には離婚してあげるよ』

『君を本気にさせたくなった』


……………。

……なんて事なの。
やっぱり彼はまともな感覚ではないわ。

私が好きになる事すら身の程知らずな相手なのよ。


ただ、側にいたい。…それだけだった。
どうにかなりたいだなんて思った事はなかった。


『君を女性として好きかって?まさか』





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