愛を教えて
「そうかもしれませんね。でも、わたくしが結婚して欲しい理由はそうではないのに……」


皐月の胸に卓哉のことがよぎった。

妊娠させたのだから結婚する、と言った卓哉に、何がなんでも反対すればよかったと今なら思う。

卓巳に限って、と思いたい。

だが、万里子が卓巳の母親と同じ種類の女であったら?


「残念ながら、卓巳くんの“共犯”ということでしょうな」


皐月の不安を沖倉は言葉にした。


「やはり……結婚には反対せざるを得ないようですね」


――今度こそ、卓巳を守らねばならない。


皐月はそう心に決めていた。


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