不良狼の一途な溺愛

「蓮にとって、柚ちゃんは特別で…何より大切にしたい女の子だからね…。どんな時でも柚ちゃんを一番に考えてるんだよ。自分のこと以上にね…。」


ニコッと笑う陸都君に、頬までもが熱を帯びる。


蓮君がそんな風に思ってくれてるのかな…と思ったら、心の中に嬉しい気持ちが広がった。


「蓮君って、すごく優しい人だよね…。最初に会った時、怖くて近寄りがたい印象を受けたのが嘘みたい。」


桜の木の下で出会った日のことが蘇る。


長身で、赤メッシュの入った金髪。


鋭い眼光は迫力があって、あの時は…かなり怯えたっけ…。


でも、一緒に居る時間を積み重ねていくうちに、印象は少しずつ変わっていった…。


今は…恐怖感を抱くことなく、蓮君の傍に居られる。


ビクビクするより、ドキドキすることの方が圧倒的に多くなったんだよね…。



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