不良狼の一途な溺愛

そういえば、蓮君…黒賀君たちをシメた時に、手の甲を擦りむいたんだっけ…。


“俺は大丈夫”って言ってたけど、少し血が滲んでいるし痛そう…。


「これぐらいの傷、どうってことねぇよ。」


「でも…」


「そんなに心配そうな顔するな。すぐに治っちまうから。」


そうかもしれないけど…


やっぱり気になっちゃうよ…。


私はスカートのポケットから絆創膏を取り出した。


「蓮君、消毒薬ある?」


「ああ。一応あるけど…。」


「それじゃあ、持ってきて!ちゃんと手当てするから!」


「えっ!?」


私の言葉が予想外だったのか、蓮君は瞬きを繰り返した。



< 335 / 364 >

この作品をシェア

pagetop