不良狼の一途な溺愛
「えっと、れ……蓮君のことを考えてたの…。土曜日のこととか、思い出したりしてたんだ…。」
言葉にするのは、やっぱり恥ずかしい。
瞬く間に頬が熱くなった。
「可愛すぎるだろ、それ。」
フッと笑った蓮君は、頬に軽くキスを落とす。
あまりにも熱くて、今にも沸騰しそうなぐらいだ。
両手で頬を抑えていると、屋上の扉の開く音が響いた。
「あっ、いるいる…!二人とも、すごいラブラブっぷりだね〜!」
「こっちが照れるぐらいだな…。」
やって来たのは、陸都君と比嘉原君。
二人ともニヤニヤしながら私たちを見ていた。
「…てめぇら、何しに来たんだよ。」
「いや〜、幸せそうな柚ちゃんと蓮を見ておこうと思ってさ。」
「昼休みの時も同じようなこと言ってたじゃねぇか。さっさと帰れ。」
鬱陶しそうに言う蓮君だけど、表情は…それほど怒っていないように感じた。