不良狼の一途な溺愛

「えっと、れ……蓮君のことを考えてたの…。土曜日のこととか、思い出したりしてたんだ…。」


言葉にするのは、やっぱり恥ずかしい。


瞬く間に頬が熱くなった。


「可愛すぎるだろ、それ。」


フッと笑った蓮君は、頬に軽くキスを落とす。


あまりにも熱くて、今にも沸騰しそうなぐらいだ。



両手で頬を抑えていると、屋上の扉の開く音が響いた。



「あっ、いるいる…!二人とも、すごいラブラブっぷりだね〜!」


「こっちが照れるぐらいだな…。」


やって来たのは、陸都君と比嘉原君。


二人ともニヤニヤしながら私たちを見ていた。



「…てめぇら、何しに来たんだよ。」


「いや〜、幸せそうな柚ちゃんと蓮を見ておこうと思ってさ。」


「昼休みの時も同じようなこと言ってたじゃねぇか。さっさと帰れ。」


鬱陶しそうに言う蓮君だけど、表情は…それほど怒っていないように感じた。



< 357 / 364 >

この作品をシェア

pagetop