これを運命とするならば
「…一度しか聞かないですよ?」
私は静かにそう言って、そっと三柴さんの背中に手を回す。
「私に、そばにいて欲しいんですか?」
ちゃんと言って。
自分に正直に、欲しいものは欲しいと言って。
それができなきゃ、そばになんていてあげないんだから。
「欲、しい………!」
その金色の瞳に、極彩色の炎が宿る。男の人の、獣のような瞳だ。
私は、さっきまでそうしてもらったのと同じように三柴さんを抱き締めた。