君のための嘘
部屋に入ると、線の細い男の子がいた。


男の子と言っても夏帆を同い年ぐらいに見えるが。


「彼はうちのスタッフの朝陽(あさひ)クンよ」


リリは朝陽を紹介すると、夏帆の髪をいじり始めた。


「リリさん、私……」


これから何をされるのか不安になった夏帆は声にした。


「そうだわ、言っていなかったわね これからラルフたんと結婚写真を撮るのよ」


「えっ!」


「いい感じに仕上がって来たわ」


リリはそう言うが、夏帆の前に鏡はなく、どんな風になっているのか全く見当もつかない。


「自信を持ちなさいよ 大丈夫 キレイだから」


リリに励まされ、少し自信がもてた気がした夏帆だった。


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