君のための嘘
祖母に知られてから2ヶ月経った。


外はあと半月もすれば春の陽気が訪れるだろう。


瞬く間に過ぎて行くようにふたりは感じていた。


ラルフの為に、夏帆は料理教室に通い始め、自分の手で心臓に負担のかからない料理を作ろうと努力している。


最近ではテキストを見れば、時間をかけて料理を作れるようになった。


料理が苦手な夏帆だが、ラルフの身体を考えてここまで進歩した。


穏やかに過ごす日々、ストレスから解放されたのか、最近のラルフの心臓発作は見られない。


夏帆も不安を顔に出さない様にしている。


しかし、ラルフには夏帆の不安が手に取るように分かっていた。


いつまでもこんな幸せは続かない。


ふたりにいつ闇が迫るのか……。


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