君のための嘘






「もっといきんで!」


助産師が分娩台で痛みに苦しむ夏帆に言う。


夏帆は襲いかかる痛みに耐えていた。


「ううっ……あ!あああ――――っ!」


ラルフ……助けて……。


あなたに側にいて欲しいのに……。



女医と助産師の相談している声が聞こえてくる。


「帝王切開に……」


女医はなかなか赤ん坊を産めない夏帆を心配した。


陣痛から15時間以上経っていた。


夏帆の赤ちゃんを産む力が弱っていた。



< 507 / 521 >

この作品をシェア

pagetop