君の、瞳に。【短編】




無意識に出てきた言葉。



もちろんそれは、あっくんに届くはずもなく空気中に消えていった。




早くあっくんに会いたい…っ。



あの日のキスのことは気になるけれど、
そんなことより君に会いたい。




「……」

あたしは、そっと唇にふれる。




───忘れていない温もり。




…ねえ、あっくん。



あっくんは何で、キスしたの?




「はぁ…」



嫌じゃ、なかった…。




あたしは、あっくんにキスされて嫌じゃなかった。




…やっぱり、あたしはあっくんが好きなのかな?



ううん。


好き…なんだ。






あたしはもう一度空を見上げる。



明日は…雨が降りますように。


青い空にそんな願いごとをした。





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