【十の瞳】
僕は、えどがぁさんを、尊敬している。
彼は、自分の接触恐怖や、いつまでも推理が立てられない事に苛立っているようだが、
僕は彼が責任感の強い人間だという事を知っている。
何より、八野のように浅はかでないし、頭が良い。
「すみません……僕、薄情な奴ですよね」
「いいや。
君は、充分にあったかい人間だよ。
一緒にいると、安心する」
「またそんな……」
「案外、十二愛さんの傍に、君がいるので正解かもしれないな。
最初のうちは、八野さんや蝶子さんに代わって貰おうと思ってたんだが……」
ああそれは十二愛が嫌がるだろうな、と思った。
特に、八野と一緒にさせたら、彼女が質問責め、あるいは厭味責めにされかねない。