【十の瞳】
だけど彼は、それこそ何度か『名探偵』に選出された事はあっても、一般人である。
本来ならば、ユーザーの一人でしかないのである。
もしもツアーが予定通りに進んでいたら、今日が最終日になるはずだった……。
「……なあ、君は今回の事を、どう思う?」
「どうって……?」
「すまない……ただ、考えがまとまらなくて、行き詰まってる……。
何でもいいんだ。
何かないかい?」
「そうですか……。
関係ない事でいいのでしたら……。
……僕は、その――推理がいつもイマイチで、『名探偵』に選ばれたのは、初期に一回切りなんで、
えどがぁさんの力にはなれないかもしれませんが……。
僕は出来たらずっと、冷静でいられたらな、って思ってます。
パニック起こしたら、それこそお終いな気がするんで……」