【十の瞳】



僕は、昨日聞いた『鬼姫伝説』のあらましを伝え、


見付かった犠牲者はバラバラ死体だったのだと付け加えた。



「見立て殺人、……って事かしら」
 

蝶子が冷静に分析する。
 


その斜め後ろで、八野が小さく舌打ちした。



……どうやら、自分で言いたかったらしい。




「警察に、連絡を……!」
 

藤浦さんが言った。
 

しかし、電話が繋がらない以上、それは不可能だ……。
 

僕達は一度落ち着いて、食堂に集まる事になった。
 


朝食は出来上がり、事情を知らないタキさんによって丁寧に並べられていたが、誰も手を付けようとしなかった。


無理も無い。


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