Beautiful Butterfly
「すごく、気に入ってるんだね。この子のこと……」


「ああ、気に入ってるよ。」


「だから写真をこうやって大事に持ってるの?」


「ああ、それは葵の卒業の時に記念に撮ったものだからね。

大事にしてる写真だよ。」





僕のその言葉を聞いてから、花音は急に黙り込んで出窓に腰掛けて外を眺めた。




その背中は少しだけ悲しげに見えて、なぜだか安堵してしまう。




キミも、少しは僕へ歪んだ感情を持ってくれるんだと、嬉しく思う。

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