シンデレラに玻璃の星冠をⅠ



櫂。


櫂!!!


――芹霞ちゃあああん!!!


泣いているのが判る。


あたしに…


あたしに力があれば。


ねえ…


どうすれば、櫂を助けられるの!!?


助けて。



誰か、櫂を助けて!!!!





その時だった。





「煌!!!!」


あたしではない、その名を響かせる声に驚いて、反対側を見れば…

玲くんに支えられてよろよろと歩いている桜ちゃんで。


玲くんが支えているのか、玲くんが支えられているのか…

判らない酷い有様だった。


ぼろぼろだった。


桜ちゃんの目の先に居たのは――



「お前なら…

あの蛆を…蚕を…叩き切れるッッッ!!!


頼む、煌ッッッッ!!!!」



目元鮮やかな橙色。


こちらに背を向けているとて、あたしが…あたし達が見間違えるはずがない。


間違いない…あれは煌!!!


煌は…煌は――


櫂の危機に戻ったんだ!!!



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