シンデレラに玻璃の星冠をⅠ



「小娘、来い。

今度はその場しのぎの言葉ではなく、真の意味で俺の元に。


そうすれば――

無効化できる俺が――」



「諸悪の根源に頼る程、あたしは落ちぶれてないわッッッ!!!」



「――ッッ!!!!」


だけどあたしの抵抗も、久涅の力には敵わなくて。

腕を掴む久涅の手に力がこめられ、ぎりぎりと締め上げてくる。


だけど負けるもんか!!!


どうせ全ては久涅の策略。

久涅監修の元、練られた脚本なんでしょう!!?


一番の効力札"無効"をちらつかせば、何でも言うこと聞く…そんな馬鹿な女とでも思ってるの!!?


見くびらないで!!!


策が…あるはずだ。


だけど頭は上手く回らなくて。


どうしても…他人に救済の手を求めてしまう。


以前助けてくれた、朱貴は…小猿くんを抱いたまま動かない。

こんなことになっても…氷皇の言葉の威力は健在で。


氷皇は!!?

氷皇なら…


しかし――


「あはははは~」


笑うだけで。


お父さんが。


お父さんが櫂を助けてくれたら!!!


お父さん目掛けて駆ける息子の危機に、手を差し伸べてくれたら。

少しでも、ゴールまでの距離を詰めてくれたら。


だけど――


「何で!!!?」


櫂から遠ざかったんだ。



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