シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
ブォーーーーーーーッッ
緋狭姉は、ちらりと海の方を見てから、
「では行く」
そう言った。
「はい。
よろしくお願いします」
櫂が頭を下げた。
「やだ、ねえ…何!!? 緋狭姉、何をしようとしてるの!!?」
そんなあたしの言葉は届かず。
「何処までも賢しいお前は…
いつでも私のいい弟子だった。
こんな師を…許してくれ」
「いつもいつも――
緋狭さんに助けて頂きましたご恩、
俺は絶対忘れません。
今まで…本当に…
本当に…ありがとうございました」
深く頭を下げる…涙交じりの櫂の声に――
緋狭姉の目から、一筋の涙が零れ落ち、
「その潔さ、
私は…お前に敬意を示す」
そして――
「――逝け」
ドスッ。
櫂の胸が…貫かれたんだ。