シンデレラに玻璃の星冠をⅠ




「あたし達に"別れ"なんかあるわけないじゃないのッッ!!


帰ってきなさいッッ!!!


あんたは――


『気高き獅子』なんでしょうッッ!!?


貪欲な完璧主義がウリなんだから、それを貫き通しなさいよ!!!」




――芹霞ちゃあああん!!!





「気味悪く笑って"最後"を覚悟する余裕があるのなら、どうやったらこの状況を乗り切れるか考えなさいよッッ!!!

戻ってきなさい、あたし達の元にッッ!!!」



ああ――芹霞。




「どんなことがあっても。あたし達が離れないことを、信じなさいッッ!!!」



芹霞。




「信じてよ、櫂ッッッ!!!」





芹霞!!!



「煌…俺を殴れ」




「はあ!!!?」



「いいから、思い切り俺の頬を殴れ!!!」



俺が目を瞑ると同時に――



「歯――食い縛れ、櫂ッッ!!!」



頬の痛みを感じ、



そして俺の身体が吹っ飛んだ。

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