覆される都市伝説
都市伝説、完全なる消滅
「―なに? それは本当か?」

コウガからの電話を受けたマカは、一瞬にして険しい顔になった。

今日は金曜日。

いつものように、わたしはマカのマンションに訪れていた。

けれど今日は3人のメイド達は用事があって来られないので、代わりにハズミとマミヤの二人が泊まりに来ていた。

コウガの電話は、もう寝る時間になってから寄越されたけれど、その内容は緊急なものだったらしい。

リビングに集まっていたわたし達は、マカから発する緊張感に飲み込まれていた。

「…ああ、シキが確認したんだな。そうか…。分かった。後はこちらで何とかする。悪いが住所をメールで、ソウマに送ってくれ。ああ、じゃあな」

五分ほどで会話は終了。

けれどマカはケータイ電話を握り締め、宙を睨み付けている。

その気迫はただ事ではないことを示している。
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