【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
「そか…メール見たでしょ?」
「うん…見たよ」
…柾樹君の事について書かれたあのメール。
「俺らどうしたら良いのかな?」
電話の向こうから悠士の重たい言葉が聞こえてきた。
アンタもチャラけてばっかじゃないのよね。
「悠士が弱ってどうすんのよ。私達がちゃんと支えてあげないと」
「…美菜は強ぇーな」
「…頑張って支えるけど後は本人たち次第だからね…そこはどうにもだけど…。私も後で柾樹君と話してみるから」
「うん。そうしてやって」
「じゃぁ彩音起きちゃうから切るね」
そう言って電話を切る。
視界に広がる嫌みなくらいに晴れ晴れとした空を見て、もう梅雨は終わった、と思った。