一途愛
強くしてくれる言葉
「強い姫も悪くない。」

龍は私に全体重を預けたから フラフラしたけど足を踏ん張った。

二人で顔を見合わせて笑った。

メールのアドレスを交換して
龍は私を家の前まで 送って帰って行った。


何度も振り返って手を振り合った。


夜だから龍が見えなくなるのが早くて悲しくなった。


こんなに他人を愛しいって思えるんだな。
さっきまで一緒にいたのに・・・
少しでも離れたらこんなに寂しい。


こっそり家に入って階段を登った。


パパとママが能天気にテレビを見て笑ってる。


嘘ついてこんなことして…
ごめんね…パパ ママ……。


私のデーターフォルダーには龍と顔を
寄せ合った写真が増えた。


「変な顔して……。」


思わず吹き出した。


「私強くなれる気がする。」


明日から我慢じゃなくて 戦いが始まる。
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